コレッタ・スコット・キングさん逝去
「ニューヨーク・ハーレム・ジャーナル」によると、コレッタ・スコット・キングさんが亡くなったとのこと。
故マーチン・ルーサー・キング牧師の未亡人と言うか、図書館的に言えば、今ではアメリカ図書館協会公認の 「コレッタ・スコット・キング賞 Coretta Scott King Book Award」 がその名を冠して称えているあの人となりますか。
この賞は、アフリカ系アメリカ人の著作家・イラストレーターが選考対象だということで日本ではあまり注目されてませんけど、 最近では金原瑞人さんがよく訳しているウォルター・ディーン・マイヤーズも複数回受賞者ですね。ああそれから、ヴァージニア・ ハミルトンも何度も受賞してて、日本でも有名な受賞タイトルでは『人間だって空を飛べる』があります。 最近日本で(この賞受賞作品としては珍しく)訳された絵本で言えば『とどまることなく: 奴隷解放につくした黒人女性ソジャーナ・トゥルース』があります。
そう言えば、アフリカ系アメリカ人版(向け?)ちびくろサンボの『おしゃれなサムとバターになったトラ』のコンビ、ジュリアス・ レスターとジェリー・ピンクニーも受賞者です。もっとも、流石にこの作品では受賞してませんけれど。
堂本かおるさんの上記ブログでは、昨年10月のローザ・ パークスさんの逝去も知らされました。 昨年、つまり2005年は、「うさこちゃん50年」であり「ロックンロール50年」でしたが、同時に「バス・ ボイコット運動50年」でもありました。1955年にそれらの始まりがあったわけです。そしてその丁度その50年目にローザさんが逝き、 そして年を越してコレッタさんです。堂本さんがレポートされているのですが、こうした公民権運動を担った人たちは、 今の若いアフリカ系アメリカ人から見れば「うざぁ」だそうです。そうなる理由もわかるような気はしますが、 歴史の重みは受け止めたいという気がします。どんな文化でも世代間のずれはあるものだと思いますが、なんとも無惨な気持ちになります。
コレッタ・スコット・キングさん、そして、遅くなりましたがローザ・パークスさんのご冥福をお祈りします。
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