(一部修正して再アップ)
いくつものブログやMLで事前に紹介されていましたが、一昨日放送のTV番組で学校司書の仕事ぶりが紹介されていました。
あしたをつかめ平成若者仕事図鑑
No.151 学校司書 原田悠紀「本の魅力を伝えたい」
http://www.nhk.or.jp/shigoto/zukan/151/top_2.html
NHK教育 2008年2月9日22:00~22:25
再放送 2月14日(木)19:00~19:25
学校司書として図書室に常駐する26歳の方の仕事ぶりが紹介されていました。読書案内・レファレンスに応える姿や、
ブックトークの試行錯誤の中で子どもを本と結びつける様子(「再現映像」っぽい演出ですが*)が生き生きと描かれていました。
授業との連携も描かれているとよかったなとは思いましたが、「子ども読書」が大きなキーワードになる時代ですから、
30分足らずの番組ではそこへ集中するという判断もありなのでしょう。
* 最近なんだかドキュメント番組の筈なのにどうも演出が強い手法が目立ちます。
と言うか、それが気になるのは年齢のせいでしょうか
こうした学校司書さんの活躍ぶりについては各所で他の方が触れて下さるでしょうから、ここでは遠慮しておいて、ここでは「ああ、
やっぱり非正規なのね」というところで触れておきます。
この番組は初めて見たのですが、最後に「この仕事」の紹介をするところがあって、どうやったらなれるかとか、
初任給はとかが紹介されているのですが、「収入の目安」というところで画面に大きく出されたのが、
16万5500円
という数字。「ああ、これは月給としてはうちの嘱託さんと似たような数字だな、やっぱり」と今更ながら暗くなりました。つまり、
岡山は学校司書配置で有名なところだけれど、でもやっぱり、この学校司書さんも嘱託扱いなんだ、と。
で、「月給ベースで示されても、<収入の目安>にはなってないんですけど…」とも。
つまり、正規か非正規かでボーナスの有無やあっても支給額の差が大きいので、年収ベースでは大きな格差が生まれます。
これは情報番組なんでしょうから、嘱託とか正規とか示しながら、年収ベースで「収入の目安」
を示してもらわないと情報としては不正確ということになりますよね。
念のため岡山市のHPをチェックすると
市職員給与などの状況
http://www.city.okayama.okayama.jp/soumu/jinji/kyuyo-kouhyo/kyuuyo-kouhyou17.pdf
があり、そこでは
職員(一般行政職)の初任給の状況(平成17年4月現在)
大学卒(初任給) 178,600円
(採用2年後) 204,800円
ということですので、紹介された学校司書さんは嘱託として雇用されているということでしょう。
ここに示されただけでも採用2年後の昇給はかなりありますが、嘱託さんなら昇給はないでしょうから、
紹介されていた26歳の方ならすでに月収ベースでも格差が大きくなっているでしょう。先に触れたボーナスの有無という格差もありますから、
正規と非正規の年収格差はかなり拡がるのが目に痛いところです。
ところで、上記のこの番組HPでは不思議なことに「嘱託」という言及がありました。
なぜアナウンスや画面の文字がなかったのでしょうね?
◇収入のめやす
岡山市の場合、165000円です。(嘱託職員の場合)
http://www.nhk.or.jp/shigoto/zukan/151/top_2.html
※ 放送された画面では、金額だけ「16万5500円」(上記と500円違いますが)で「嘱託職員の場合」という記載やアナウンスはなし)
NHKさんも、「仕事図鑑」と銘打つのならやはり月収ベースじゃなくて年収ベースで表示しましょうよ。
それから、「仕事」と言ってもいろいろあるわけですけど、基本的にフリーで請け負うことになる仕事なのか、雇われる形でする仕事なのか、
後者の場合、正規・非正規の関係では労働市場はどういう状況なの?ということも示して欲しいですよね。そうでないと、「あしたをつかめ」
と言われても「つかむあした」が見えてこないわけで。。。この番組を見て自分の進路を探る立場からすると、情報として不正確・
不適切すぎますよね。
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