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2005年9月19日

おかえり。

 「おかえり。」というのは、明日からの奈良国立博物館での「遣唐使と唐の美術」展のチラシのコピー。水平線の上の雲にかすんだ水色の空に今回展示の文物が横一列に並んだ上に縦書きでシンプルに「おかえり。」

 遣唐使の持ち帰った文物なら「いらっしゃい。」なのではないかと思ってよく見ると、今回の展示のメインは「井真成(せいしんせい/いのまなり)」の墓誌。この名前の読み方もわからない人物の墓誌が昨年秋西安で見つかったらしい(老生寡聞にして知らず)。墓誌によるとこの人は遣唐使で唐に渡った日本人とあるが、日本側の文献ではその名前に該当する人物が見あたらないとのこと。そこで、アイデンティティ不明のままではあるが、とにかく「おかえり。」

 判明している事実関係の概要は、「遣唐使 井真成墓誌概要」とか「読み解く『井真成』の謎」とかを参照して確認しましたが、なんだか凄いですね。

 会期が短いんだけれど、行けるかな。この墓誌の現物は一度見たいですね。

 帰れなくなった中国への使者のお話しということでは、南條範夫さんの『燈台鬼』を思い出します(と言いつつ、たしか遣唐使だったいう以外、細かい筋立ては完全に忘れていますね、あれま。)最近では『武士(ムサ)』という韓国映画がありました。これは高麗から明への使者が、なんだかわけのわからない流れで母国に帰れなくなってしまったお話。明のお姫様を演じた章子怡(チャン・ツイイー)はいつものパターンを演じさせられてましたが、安聖基(アン・ソンギ)がいい味だしてました。これも史実を踏まえてはいるんだろうけれど、どこからどこまでが史実なんだろうなぁと思いながら見ていましたが、ラスト・シーン、たった一人で船を漕ぎ出していった安聖基は結局母国へは帰れなかったんでしょうね。いと哀れ。

 墓誌になってでもとにかく帰って来れて、井真成君はまだ幸せか。
 ほんまに、ようおかえり。

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